松の前池
〜農林水産省ため池百選〜




松の前池は,島に伝わる世之主伝説にまつわる古い歴史を持つ池で,現在は島内257haの畑(サトウキビ,ばれいしょ,ユリなど)のかんがい用水として利用されており,島の農業に欠かせない水がめです。

ため池の改修(平成17年度)にあたっては,生態や景観に配慮した池として「自然との共生」をテーマとしてかかげ,池の沿岸部は浅い外堀を設けて水生植物の保存を行い,また自生しているヒトモトススキ,ヒメガマは移植するなどの対策を行いました。

改修後2年間かけて環境調査を実施した結果,チュウサギやサシバ等の絶滅危惧種の鳥数種類が確認され,また渡り鳥も多く,松の前池がグローバルな飛び石ネットワーク「渡り鳥の中継地」として重要な池であることも判明しました。

平成20年度には,探鳥会,昆虫会,植樹祭等の住民参加イベントを行い,地域の人々に池の重要性,貴重さを伝える取り組みが行われています。