特攻艇震洋基地跡

第3艇隊壕と震洋艇のレプリカです






野鳥もたくさんいました

2010年8月16日(月)撮影 瀬戸内町瀬相

加計呂麻島の入り組んだリアス式の海岸に,へばりつくように走る道を進むと,作家・
島尾敏雄の文学碑があります。

ここは,島尾敏雄の小説「出発は遂に訪れず(昭39)」の舞台となった湾です。海岸線
の断崖にいつくも開けられた壕に,小説に出てくるように魚雷艇が隠されていました。
今ではおだやかな海岸線が続いていますが,映画の撮影のために作られた壕と,魚
雷艇「震洋」が保存されています。
震洋艇
震洋艇は,全長5m,横幅1mばかり
の,ベニヤ張りのボートにトラックのエ
ンジンを積み込んだもので,そのへさ
きに 230kgの炸薬(さくやく)を載せ,
ただひとりの搭乗員もろとも敵の艦船
に体当たりする特攻兵器でした。
震洋の由来は『太平洋を震撼させる』
からといわれています。鹿児島県内で
は,呑ノ浦のほか,坊津,片浦,野間
池,長崎鼻,喜入など18ヶ所,全国に
114ヶ所,中国・台湾・フィリピンまで含
めると,146ヶ所に基地が作られました。